「新入会員スピーチ」糠谷優貴子会員


4月に入会された糠谷会員は、一般歯科診療に加え、京都府立医科大学での研究や摂食嚥下診療にも携わる歯科医師として活動されています。摂食嚥下分野に進まれたきっかけは、脳卒中で嚥下障害となった祖母の存在でした。93歳の祖母が「最後におかゆを食べたい」と願いながらも、その希望を叶えられず胃ろうによる栄養管理となった経験から、「人生の最後に本当に求められるのは、高度な治療ではなく、口から食べる喜びである」と実感し、この分野に取り組まれるようになったとお話しされました。

「会員スピーチ」舟木 健会員


高齢化が進む日本において口腔ケアが健康寿命を延ばす重要な役割を果たすことについてご講演いただきました。歯垢は細菌の塊であり、歯磨きによる機械的な除去が最も効果的であること、口腔ケアを怠ると誤嚥性肺炎や糖尿病の悪化、心筋梗塞・脳梗塞など全身の健康にも影響を及ぼすことが紹介されました。
また、訪問歯科診療では口腔ケアだけでなく、摂食嚥下リハビリテーションや咀嚼機能訓練、ドライマウス治療など幅広い支援が行われている一方、その認知度はまだ十分ではないことも課題として挙げられました。
今回の卓話では、「食べること」は栄養補給だけでなく、生きる喜びや尊厳に深く関わるものであり、そのためには日頃からの歯磨きや定期的な歯科受診が何より重要であることを学ぶ貴重な機会となりました。