2026年8月20日(木):例会

「西洋絵画鑑賞が楽しくなる話-17世紀の美術に焦点を当てて-」

京都大学大学院文学研究科博士後期課程1回生 川浦怜実様

川浦様のご専門は、「フランダースの犬」で一躍有名になった画家ルーベンスです。
本日は、ルーベンスがイングランド王チャールズ1世に贈った絵画「平和と戦争の寓意」についてご紹介いただきました。ルーベンスは画家であると同時に外交官でもあり、スペインとフランスがイングランドを自陣に引き込もうとしていた当時、チャールズ1世をスペイン側に説得するためロンドンへ派遣されました。その際に贈られたのがこの絵画です。絵画には、知恵の女神ミネルヴァが戦争の神マルスを追い払う姿が描かれ、知恵によって戦争を回避することをチャールズ1世に伝えています。また、ハプスブルク家を象徴する赤色や、スペインを表す柘榴など、さまざまな意味を持つモチーフが用いられています。モチーフの意味を知ることで、絵画をより深く楽しめることを教えていただきました。川浦様、非常に勉強になるお話を誠にありがとうございました。